ヘアスプレーを完全に落とす方法【2度洗い・放置時間不要】
ハードタイプのヘアスプレーが中々落ちずに、困っている人は、多いのではないでしょうか?
「コンディショナーをして、数分放置すると、スプレーが落ちやすくなる」というのは、よく知られた方法です。
しかし、忙しいとそんなゆっくり、お風呂に入っている暇はありませんね。
今回は「こんな落とし方があったんだ」という情報をご紹介します。
ヘアスプレーの成分
スーパーハードのヘアスプレーの成分は、おおまかに噴射剤と原液が入っています。
では、その役割について説明していきます。
噴射剤
原液
エタノール
防腐剤、原料を混ぜ合わせる役割
コポリマー
膜を作り、髪をコーティング、耐水
AMP
ph調節剤
BHT
酸化防止剤
PG
保湿、抗菌、(グリセリン似た性質)
PPG-9ブテス-12
香料、乳化剤
パルミチン酸エチルヘキシル
香料、保湿
ポリウレタン−14
膜を作り、髪をコーティング、防水
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
UXカット、変色防止
水
水添ロジン酸ペンタエリスリチル
潤い、ツヤだし
変性アルコール
オイル成分を溶かし込む
スーパーハードのヘアスプレーは、ヘアセットを崩さないため、合成樹脂で髪に膜をはっています。
キープ力の鍵「合成樹脂」
木の幹を傷つけると、ドロッとした液体が出てきます。
この液体を樹液と言います。
そして、樹液は天然樹脂と呼ばれます。
科学的に天然樹脂に、似せて作りだしたものを、合成樹脂と言います。
合成樹脂とはどんなものか?
それは私たちの身の回りに、たくさんある「プラスチック」の事です。
プラスチックは、熱や圧力を加えて、目的もモノに形を変えて、作りだすのです。
樹脂はどうやってできる?
プラスチックは、石油からとれる原料(モノマー)を、化学反応させて作ります。
単体のモノマーを化学反応させて、合成樹脂をつくります、その化学反応の事を「重合(じゅうごう)」といいます。
ハードスプレーに入っている「コポリマー」が、合成樹脂になります。
コポリマーは、石油からできたモノマーの集合体です。
スプレーを落とす(今までの常識)
- 髪をお湯で、よく濡らす
- コンディショナーをつけて、揉み込む
- 蒸しタオルで、髪を包む
- 5〜10分放置し、ブラシでとかし、洗い流す
- シャンプーをする
一般的には上のような手順で「ハードスプレーが落ちる」と、言われています。
ハードスプレーを付けている量が少ない人なら、このやり方でも、問題ありません。
しかし、ガチガチにセットしている人は、このやり方では、全く落ちません。
そして、5〜10分放置できるでしょうか?
忙しい毎日、お風呂でコンディショナーの放置時間を、待てる余裕がない人が、ほとんどだと思います。
そこで、新しいやり方を考えました。
【新】ハードスプレーの落とし方
ガチガチに固めている人の、ハードスプレーの落とし方は、オリーブオイルを使います!
手順
- オリーブオイルを髪につけ、揉み込む
- シャンプーをする
- コンディショナーをする
オリーブオイルの量は、ハードスプレーを付けている量によって、異なります。
まずは、髪に馴染むくらいの量を手に出し、髪に付けます。
揉み込みながら、手ぐしや、ブラッシングをしてください。
スプレーが取れたと実感するまで、付けてください。
スプレーで固めたところが、崩れたのが分かったところで、オリーブオイルを洗い流し、シャンプーをします。
これで、ハードスプレーが残っているような、ベタベタ感はなくなります。
オリーブオイルで落ちる理由
ヘアスプレーの合成樹脂(コポリマー、ポリウレタンなど)が、髪型をしっかりキープしています。
しかし、髪につけたスプレーの量が多いと、普通のシャンプー手順では、落ちません。
通常のヘアスプレーの落とし方では、シャンプー前に、コンディショナーをします。
その理由は、コンディショナーに含まれる油分で、ヘアスプレーの合成樹脂が溶け、汚れが落ちやすくなるからです。
また、ヘアスプレーに含まれる合成樹脂は、熱にも弱いため、蒸しタオルをすることで、汚れが落ちやすくなる性質もあります。
ただし、ヘアスプレーの量が多いと、コンディショナーをしても、汚れを完全に落とすことができません。
ハードスプレーを沢山使っている場合は、オリーブオイルを、髪に付けると、もっと簡単に落とすことが出来ます。
トリートメントとコンディショナーの違い
一般に、リンスとコンディショナーはどちらも、主に髪の表面をなめらかにするものです。
最近では、髪の表面層(内部)に浸透し、髪の傷みを補修するトリートメント効果を持つタイプもあります。
一方、トリートメントは髪の内部に成分を浸透させて、髪の状態を整えるもの。
マヨネーズトリートメントは危険!
オリーブオイルをで、ヘアスプレーが落ちるということを説明してきましたが、もっと驚きの情報があります。
実は、オリーブオイルよりも、マヨネーズが最強かもしれないということです!
ガムを溶かす実験をした人がいます。
ガムの成分
「酢酸ビニル樹脂」と「ポリイソブチレン」は合成樹脂です。
また、樹液は合成樹脂に似た性質があります。
ガムの原料の大部分は、天然樹脂と、合成樹脂で出来ています。
ガムを噛んでいるときに、チョコレートを食べると、溶けてしまった経験はありませんか?
ガムはチョコレートの油で、溶けてしまうのです。
それと同じで、油分の多いお菓子は、ガムを溶かします。
そこで、ガムを溶かすために、マヨネーズとサラダ油を使った、実験があります。
結果は…
マヨネーズは、ガムを完全に溶かしました。
サラダ油は、溶けたのですが、少し残りました。
ガムが溶けた要因は、マヨネーズには、油と乳化剤が入っていたので、完全に溶けたと考えられます。
マヨネーズには、乳化剤の役割として、卵黄が入っています。
ガムの樹脂成分を溶かしたのは、マヨネーズの油分と、乳化剤が作用したので、完全に溶けたのです。
そのため、ヘアスプレーの合成樹脂成分も、マヨネーズだともっと簡単に、落とすことが出来切るのではないかと思います。
髪につけた場合も、マヨネーズは質感がコンディショナーと似ているため、つけやすいので、試してみてもいいかもしれません。
マヨネーズ試した結果
■ あまり落ちない
マヨネーズトリートメントを試した結果、あまり落ちませんでした。
むしろ、ヘアスプレーとマヨネーズが混ざり合って、洗い流す際に、体に付着したような感覚がありました。
やり方次第で、結果が変わるかもしれませんので、興味のある方は、実験してみてください。
※ 整髪料にアレルギーがある方は、ご注意ください。
私がためした結果…
私はヘアスプレーにアレルギーがあります。
マヨネーズトリートメントをしたことで、髪と体に付着して、1週間ほど皮膚に付着した感覚が残りました。
その結果、何らかのアレルギーを発症し、2か月以上、蕁麻疹が出てしまいました。
病院で処方された薬も効果がありませんでした。
ヘアスプレーのアレルギーがある方は、実験はしないようにしてください。
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■ マヨネーズのニオイ
マヨネーズには、酢が入っているため、酸っぱいニオイがしますが、洗い流せば、酸っぱいニオイは消えます。
しかし、卵黄のタンパク質が、頭のニオイの原因になる可能性があります。
試す場合は、シャンプーでしっかり洗い流しましょう。
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オリーブオイルの代用
オリーブオイルの代わりとして、「ごま油」と「メイク落とし用のオイル」を試してみました。
結果は、オリーブオイルが一番!
■ ごま油を使用した場合、ハードスプレーはしっかりとれますが、ゴマのニオイが強いため、おすすめできません。
シャンプーしても、ニオイが少し残ります。
■ メイクオイルは、髪につけるには、サラサラしすぎるので、多くの量が必要になります。
沢山つけても、完全にハードスプレーを落すことはできません。
しっかり固まるハードスプレー
スプレー豆知識
■ 冬場にスプレーの、噴射が悪くなることが多くあります。
その場合は、噴射ボタンを一度外して、お湯につけることで、吹き出し口に詰まった成分が溶け、出やすくなります。
■ スプレーした後、自然乾燥するよりも、ドライヤーで乾燥させると、セットが崩れにくくなります。
(ただし、落とす時は、落ちにくくなります。)
■防水スプレーには、フッ素が配合されています。
フッ素はドライヤーの熱で、撥水効果を発揮します。
しかし、ヘアスプレーに入っている、コポリマーは、フッ素と性質は違うため、熱で耐水性がアップすることはありません。
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