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◆急性リンパ性白血病・クローン病◆闘病日記8【臍帯血移植】

◆急性リンパ性白血病・クローン病◆闘病日記8【臍帯血移植】

 

 

4回目の入院(さい帯血移植)

 

4回目の入院は、さい帯血移植になります。

 

私の入院している病院では、移植する患者は病院側の配慮で、個室に入院させてくれます。

 

私の病室は、窓が大きく、海と夜景が見える部屋でした。

 

 

白血病の発覚は…

 

今年の4月に、クローン病の定期健診から、リンパ性白血病が発覚し、すぐに入院することになりました。

 

2020年4月15日が最初の入院の始まりでした。

 

それから、白血病細胞を無くすために、抗がん剤治療が始まりました。

 

私の場合は、順調に抗がん剤が効いて、血液検査や、骨髄検査では白血病細胞が見つからないほどになりました。

 

7月30日に、3回目の治療が終わり、約2週間後の8月12日に、移植のための入院が始まりました。

 

今回は、治療の最終段階の「さい帯血移植」です。

 

 

 

さい帯血移植(さいたいけつ・臍帯血)とは、骨髄移植と同じようなものです。

 

骨髄は、腰の骨から血液の元となる「骨髄」を採取します。

 

さい帯血とは、赤ちゃんのへその緒の一部から、血液のもととなるものを採取します。

 

この血液のもとを移植するのが、骨髄移植や、さい帯血移植になります。

 

抗がん剤だけでは、再発する可能性のの高い、白血病患者が移植をします。

 

移植をするためには、放射線治療と、今までよりもさらに強い、抗がん剤で、自身の血液細胞を0の状態にし、その後、ドナーから提供された、骨髄を移植します。

 

そのため、血液型もドナーの血液型に変わります。

 

骨髄移植の場合は、提供される骨髄の量は約500ml〜1,000mlほどあります。

 

しかし、さい帯血移植の場合は、採取量が40〜150mlになり、量が少ないため、移植し血液を作り出すまでに時間がかかります。

 

骨髄移植の場合は、早ければ2週間ほどで、生着(血液が作られる)します。

 

さい帯血移植の場合は、3週間ほど、生着までかかります。

 

 

 

移植前の検査

 

8月12日に入院をし、当日は「胸とお腹のレントゲン、心電図」の検査がありました。

 

次の日には「骨髄検査、脊髄注射、頭のレントゲン、頭〜お腹のCT、鼻と耳の検査、心臓のエコー、歯科受診」をしまた。

 

移植は、体にとても負担がかかるため、体に異常がないかを検査して行います。

 

そのため、移植前に様々な検査をしました。

 

そして、移植前処置として、放射線治療があるため、治療前の説明や、体の大きさなどを調べて、治療前の準備をします。

 

放射線治療の前準備の内容は、治療台の上に膝を曲げて、あおむけに寝て、体の大きさなどを調べます。

 

放射線が、重要な臓器に当たらないように、事前に体の大きさを調べるのです。

 

入院3日目には、中心静脈カテーテル(首からの点滴を通す)をいれました。

 

私は皮ふが弱いため、首からの点滴をつなぐと、肌荒れするので、嫌でした。

 

しかし、移植では、様々な点滴をするため、首からの点滴を入れなければ、点滴の量が追い付かないらしいのです。

 

実際に、移植前後から、生着してしばらくの間、点滴が1時間ごとに、次々と点滴されました。

 

免疫がなくなっているため、様々な合併症やウイルスを予防するための薬を点滴されます。

 

さらに、栄養が取れなくなるため、高カロリー点滴を24時間つなぎます。

 

 

 

移植前処置

 

入院して、1週間後から治療がスタートしました。

 

3日間放射線治療をし、一日空いて、2日間強い抗がん剤を体に入れます。

 

 

 

放射線治療の1日前から、水分の点滴をつなぎました。

 

放射線治療は朝と夕方の1日2回しました。

 

放射線治療を受ける場所は、病院の地下にあり、行くときは車イスで、看護婦さんがその場所まで送ってくれます。

 

歩くことはできるのですが、車イスで行く決まりになっているようでした。

 

放射線治療は、治療台の上に膝を曲げて、あおむけに寝ます。

 

 

体が動かないようにするために、治療台に透明に枠をはめ、体と枠の間にビーズの入った袋を詰めます。

 

そのため、体が固定され、身動き取れない状態になります。

 

私は放射線治療の初日に、身動きが取れない状態にパニックになり、急に泣いてしまいました。

 

一旦、体の体を自由な状態にしてもらい、精神安定剤と、睡眠導入剤を点滴してもらいました。

 

しばらくして、落ち着いてきて、放射線治療を始めることが出来ました。

 

一回の治療時間は、30〜40分ほどです。

 

治療中は、気持ちが落ち着くように、音楽を流してくれました。

 

放射線治療が始まり、1日2回の吐き気止めの点滴が始まったのですが、それでも放射線治療の初日から、数回、嘔吐してしまいました。

 

次の日からは、嘔吐だけでなく、腹痛も出てきました。

 

放射線治療3日目には、ステロイドの入った吐き気止めを点滴してもらいました。

 

それからは、1日中弱い吐き気がずーっと続き、吐き気止めの効果をあまり感じれませんでした。

 

3日間の放射線治療が終わり、次は抗がん剤の点滴がスタートします。

 

この頃はとても体調が悪くなっていて、体が暑いと感じるのに、寒気を感じ、大量の汗をかき、息苦しく、寝ていてもきつく、トイレに立つのも精一杯でした。

 

移植前の抗がん剤は、心臓への負担が大きいらしく、心電図を取り付けられました。

 

さらに、抗がん剤が体に残ると危険なので、尿の量を測定しなければいけませんでした。

 

体がきつい中、水分の点滴の量も多いため、トイレの回数も多く、さらに尿の測定がとても負担でした。

 

尿の測定は、コップに入れて、量をみるのですが、1回いれて、その後は、トイレのたびに計る気力がなくなり、おおよその量を感覚で、紙に記載していました。

 

尿の排出量が足りない場合は、利尿剤を使われました。

 

抗がん剤投与中は、ものすごく体調が悪く、シャワーどころか、体拭きもできませんでした。

 

大量の汗をかくので、自分の汗の臭いも気になっていましたが、苦しくて動くことが出来きず、こんなに治療がきついなら、移植はしなかったと何度も思いました。

 

でも、ここまできたら後戻りできないので、時が立つのを待つしかできませんでした。

 

1日中辛く、息苦しく、何度もナースコールを押しました。

 

私が「息が苦しい」というと、指で酸素量を計られますが、酸素量は十分ありました。

 

鼻から酸素を送ってもらったりもしましたが、それでも息が苦しく、本当に長く辛い日々が続きました。

 

移植前は、移植がどんなものか、全く想像できていませんでした。

 

入院中に、移植をした人の話を聞いていたけど、こんなに辛いとは思っていませんでした。

 

放射線治療と抗がん剤治療中の食事は、吐き気などの影響もあり、病院食でカロリーメイトゼリーやフルーツ缶詰などをだしてもらていたので、それらを食べていました。

 

ただ、放射線治療の影響で、段々と味覚障害が出てきました。

 

 

 

さい帯血移植

 

放射線治療の3日間、抗がん剤2日間を終えて、1週間後に、さい帯血移植をしました。

 

さい帯血の量はとても少なく、注射器に収まるほどの量でした。

 

首につないだ点滴に、注射器で、さい帯血を注入されます。

 

さらに、注射器に少しでも残ってるものを体に入れるために、薄めたものを、また入れます。

 

それを数回行って終了でした。

 

さい帯血移植は、量が少ないため、本当にすぐに終了しました。

 

移植というと、大手術のようなイメージがありますが、実際には自分の病室で行い、注射器で数回さい帯血を注入するだけでした。

 

さい帯血を注入される時、味のような臭いのようなものを感じました。

 

トマトソースのような味です。

 

先生にそのことを伝えると、それはさい帯血の味ではなく、保存量の臭いとのことでした。

 

 

 

移植後

 

さい帯血移植が終わって次の日に、やっと息苦しさが無くなりました。

 

移植前処置の放射線や抗がん剤の影響がなくなったからなのか、新しい血液細胞が入ったからなのかは分かりませんが、一番苦しい時期からは抜け出しました。

 

しかし、下痢と腹痛、だるさが出てきました。

 

熱を測ると37.0の微熱です。

 

移植して5日目に喉の痛みや、口内炎が少し出てきました。

 

口の中の炎症は、放射線治療の影響です。

 

私は移植前に、移植した人から話を聞いていました。

 

放射線治療の影響で、口の中が荒れ、痛みが強かったため、医療用麻薬を使った。

 

私も同じように口の中がただれるのではないかと、心配になりました。

 

喉の痛みは、日ごとに強くなり、薬を飲むために、水を飲みますが、とても飲みにくく感じました。

 

さい帯血移植は、生着(血液が作られる)まで、早くても3週間ほどかかります。

 

口の中の痛みが出ると、白血球が増えるまで、体の機能が回復しません。

 

今までの抗がん剤治療で感じていました。

 

抗がん剤治療の影響で、肌荒れや、口内炎が出来ると、白血球の数値が上がらなければ回復しませんでした。

 

抗がん剤では、悪い血液細胞と一緒に、良い血液細胞も壊してしまうため、血液細胞が減少します。

 

その中で、白血球が減ると、肌や粘膜の炎症が起きても回復する力がなくなります。

 

そのため、早く口内炎が出ると、生着するまで、どんどん悪化する可能性がありました。

 

しかし、私は幸運なことに、口の中が荒れだして、6日後には、口内炎が無くなったのです。

 

口内炎が出てきたとき、専用の薬を処方してもらいました。

 

塗り薬だったため、綿棒に付けて、口の中の荒れた部分に塗りました。

 

塗ってすぐに良くなりました。

 

喉も痛かったため、喉にも塗ってみましたが、先生からは、喉には塗らないように言われていたのですが、塗ってみて理由がが分かりました。

 

口内炎用の薬は、粘度が強く、喉に塗ると、喉がネバつき、息を吸うのが困難な状態になります。

 

うがいで落とそうとするのですが、ネバつきが中々落ちません。

 

薬は、正しい使い方をしないと、危険な目に合うことに気づかされました。

 

移植して1週間後に、脱毛が始まりました。

 

前回の入院の時に多くの髪の毛が抜けたのですが、それでも私はまだ髪が残っていました。

 

前回入院時

 

頭頂部の髪がほとんどなくなりましたが、前髪や横、後ろの髪が残っていたため、帽子をかぶれば、ごまかせるほどの髪は残っていましが、日ごとに髪が抜けてきました。

 

脱毛が始まった次の日には、お腹に違和感が出てきたため、夜ご飯から欠食しました。(この日からしばらく欠食です。)

 

そして、脱毛から2日目には、顔が腫れ(4日間ほど続いた)、お腹に赤いブツブツと、高熱がでました。

 

 

 

 

 

これらの反応は、生着前に起きる現象とのことでした。

 

脱毛から4日目には、体重が1キロ増え、5日目には、さら1キロ以上増えました。(体重が増えるのも生着の反応です。)

 

体重が増えたことで、手がむくんできました。

 

 

 

 

移植して、15日目に生着しました。

 

通常3週間ほどかかる、さい帯血移植の生着ですが、先生が細胞数の多いタイプを選んでくれたおかげで早く生着できたようです。

 

生着しましたが、胃やお腹の不快感はまだ続き、手のむくみも続きます。

 

生着して5日目からは、熱が少しづつでなくなり、体重も徐々に減ってきました。

 

 

 

 

しかし、寒気が出てきて、常に寒さを感じるようになりました。

 

寒気が3日ほど続き、少しづつですが、体が温かくなってきました。

 

ご飯は、生着から1週間後から、おかゆや汁物を食べるようになりました。

 

 

 

 

消化器の機能が低下しているため、下痢をし、食べたものが消化されずにでいます。

 

生着2週間後骨髄検査

 

この検査で、私の血液がなくなり、ドナーの血液に代わっているかを調べます。

 

検査には時間がかかるとのことで、結果はだいぶ先にになるようです。

 

生着して、2週間後からやっと、微熱が出なくなりましたが、体に赤いポツポツが少しづつ出始めました。

 

生着の前後にも、お腹に赤いポツポツがでましたが、これは1週間ほどで収まりましたが、今回の赤いポツポツはGVHDによるものです。

 

GVHDとは、移植して増えてきたドナーの白血球が、移植者の体を敵と見なして攻撃することです。

 

GVHDは、悪い事だけでなく、良いこともあります。

 

わずかに残っていた、白血病細胞を攻撃してくれます。

 

赤いポツポツは、全身に広がって、痒みがあります。

 

 

そのため、ステロイド入りの軟膏を塗ります。

 

先生によると、ステロイドを塗っていると、症状も治まってくるそうで、塗っていると、少し良くなっている所もあります。

 

しかし、新たに赤いポツポツが出てきます。

 

ステロイド軟膏を塗ると少し、痒みが軽減するため、一日に3回ほど塗っていましたが、体が常にベタベタしていました。

 

明日9月29日で、生着して3週間になります。

 

生着して、少しづつ動けるようになり、病室の周りの廊下を歩いて運動しました。

 

最初は、5分も歩けませんでしたが、今では20分以上、余裕で歩けるようになりました。

 

移植で長い間寝たきりで、体力がなくなり、お風呂に入るのも体がきつく、通常の抗がん剤治療との違いを思い知りました。

 

ご飯はいまだに、お粥と汁物です。

 

体力はついてきましたが、落ちてしまった筋肉を取り戻すのには時間がかかりそうです。

 

全身の筋肉が落ちたのですが、目立つのは、太ももとお腹の筋肉です。

 

筋肉が無くなり、ブヨブヨでシワシワになってしまいました。

 

脱毛の方は、治まってきました。

 

まだ少し髪が残っていて、少しづつ髪の毛が生えてきています。

 

髪が生える時、少し痒みがありました。

 

頭頂部が痒くなり、掻いていると、チクチクしたものを感じたのですが、それが髪の毛でした。

 

しばらくは、短い髪が生えても、脱毛していましたが、最近は短い髪が抜けなくなってきたので、脱毛は治まってきたと思います。

 

 

 

 

今から移植する人へ

 

飲み水は、一日500mlすら飲めなくなる。

 

飲み水は、熱処理されたもので、なるべく軟水の水を準備しておいた方がいいです。

 

硬水で、ミネラル分の多い水は、喉が荒れると飲みにくいためです。

 

味覚が無くなるため、食事が美味しくなくなります。

 

私は、間食するためにお菓子などを準備していましたが、ほとんど食べることが出来ませんでした。

 

もしお菓子を準備するなら、ガムや、グミがおすすめです。

 

 

放射線治療の影響で、味覚だけでなく、唾液の量も減り、唾液が減ることで味覚を感じにくくもなります。

 

そのため、噛んで唾液を出すのを、促すお菓子はおすすめです。

 

だだし、メントスなどの少し噛んで食べるような、キャラメルのようなお菓子はおすすめできません。

 

その理由は、口内炎がて来た場合、歯磨きがうまく出来ないため、歯について残った場合、細菌繁殖や、虫歯の原因につながるからです。

 

また、味覚が多少戻ってきたときのために、スープやだしがあるといいかもしれません。

 

移植後は消化器が荒れるため、おかゆやスープしか食べれない時期が続く場合があります。

 

私の場合は、味覚が多少戻ってきましたが、消化器が荒れてしまい、腹痛や下痢が続いたため、毎食おかゆに、スープでした。

 

おかゆは、味がないため、味付け出来るもを持ってきていると便利です。

 

消化器の状態が悪いと、下痢が腹痛が続きますが、食欲を満たしたい時は、お腹に負担の少ないスープがおすすめです。

 

脂質が少なく、食物繊維が入っていないものがおすすめです。(それらが入っていると、お腹が痛くなります。)

 

 

 

昆布茶

 

 

 

 

ヒガシマル醤油 うどんスープ8g50P

 



 

 

味の素 ほんだし 小袋 40袋入

 

クノールカップスープ バラエティボックス20袋入

 

 

永谷園のお吸いもの2種 松茸の味はまぐりの味

 

 

永谷園 だし茶漬け 8食入×10個

 

    

 

 

 

永谷園 野菜増し増しラーメン茶づけ Wスープの魚介豚骨味

 

   

 

 

腹痛や下痢がある場合は、具は食べずに残しましょう。

 

 

 

入院に必要な物・手続き

 

 

 

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